人助けの スーパーヒーローだから

芸能事務所かおまる お笑い芸人

みやぞん

障害者支援施設での経験が教えてくれたのは、個性を受け入れ、愛で見る姿勢

キャリア

みやぞん

2009年11月、プロとしてお笑いコンビ・ANZEN漫才を結成 ↓ 小学校時代の先生との再会をきっかけに、特別支援学級の介助員として2年間働く ↓ その後、障害者支援施設に就職。お笑い芸人の活動と平行しながら6年間勤務 ↓ 2024年3月、フリーとなり、芸能事務所かおまるを設立。芸能活動の傍ら、福祉系の大学などで実施される講演会に登壇。福祉の現場で感じた経験を発信し続けている

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#なにゆえ私が福祉職を応援するのか

お笑いコンビ・ANZEN漫才として活動後、フリーになったみやぞんさん。現在は、芸能事務所かおまるを設立し活動中です。実は、芸能活動を始めた当初、特別支援学級の介助員や障害者支援施設の職員として働いていました。

福祉の仕事を通して得た視点は、今の芸能活動にもつながっていると語るみやぞんさん。近年は、福祉大学での講演や福祉関連のイベントに登壇し、現場経験を伝え続けています。そんなみやぞんさんが、福祉の仕事との意外な原点や出会い、福祉の仕事の楽しさについて語ります。

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「君みたいな人でいいんだよ」の一言から始まった福祉の仕事

僕と福祉との出会いを遡ってみると、その原点は小学生のとき。夏休みになると宿題がたくさん出ますが、遊んでいる最中、頭の中に宿題をやっていないことがちらつくのがすごく嫌でした。宿題をやらなくても立派な大人になってきちんと稼げれば、今宿題をやらなくても別に問題はないし、全力で遊びたかったので先生に「宿題はやらない!」と宣言したんです。やらないならやらないと決めた方が楽だからと変なことを言って先生を困らせ、自分の道を貫こうとしていた型破りな子どもだったんですよ。

大人になってからその先生とお酒を飲みに行く機会がありました。再会したときに先生は、障害児が在籍する特別支援学級で働いていたのですが、僕のやらないならやらないと決めたその当時のおかしな姿勢を覚えててくれました。

先生から「そういうのでいい。君みたいな人でいいんだよ。良かったら一緒に働いてみないか」と言われ、特別支援学級の介助員の仕事に誘ってくれたのが始まりでした。

先生に「何も知識ないけど大丈夫か」と聞いたら改めて「そういう人がいいんだよ」と言ってくれて、介助員として2年ほど働きました。その後、声をかけてもらって障害者支援施設に就職をしました。

実際に障害のある人と関わってみて感じたのは、目の前のことだけに集中して、後先のことを全然気にしないということ。その生き方が本当に魅力的でいいなと感じましたし、理屈ではなくて、純粋に彼らが好きだなと思ったので、施設の職員として楽しく働いていましたね。

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自分が正しいと思わないこと

好きで働いていたものの、最初のころはストレスを感じていたこともありましたよ。それは「もっとこうしてほしい」と相手に変化を求めていたからなんです。結局頑張ってもなかなか結果につながらなかったですね。

ですが、そうでなく「こちらが正しいと思わない」ということを意識して関わるようになってからは、仕事を明るく楽しくできるようになりました。

ご利用者様の中には、給食をひっくり返して台無しにするような人もいました。その人が腹の底から怒りやわがままを全てさらけ出している姿を見たとき、世間体を気にして感情を押し殺してしまう自分より、「出したいものを全部出している彼らの方がすごいんだな」と気付いた瞬間でもありました。

たとえばですが、「大学を卒業し就職をして社会に出て働く」といったような僕たちの基準や物差しに無理やりご利用者様を当てはめるのはおかしいなと思ったんです。

それからは「全てが個性であり、可能性をもっと見つけたい」という思いに変化しました。私が関わった障害のある人は、過去の後悔を引きずらないし、未来に対する不安を持っている人もいないんです。本当に今、この瞬間を生きているんですよね。それはとても素敵なことだと思いました。

僕の方が優れているとは思えませんでしたし、いつも「彼らから学ばせてもらっているんだな」と心から感じるようになり、客観的に見て、やさしく見守り、尊重することを大切にしていましたね。

この出来事がきっかけで、僕の中で何かが切り替わって「無敵ゾーンに入った」ような感覚を得ました(笑)。この大きな気付きが、のちにお笑い芸人の仕事が増えて施設を離れるという人生のターニングポイントになったのだと思います。

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目の前の人を「愛」の気持ちで見る姿勢

ありがたいことにお笑い芸人としての仕事が増え、施設を離れましたが、福祉の現場で得た気付きや学びは、今の芸能活動にも深くつながっていると思います。それは目の前の人を「愛」で見る姿勢です。

僕がテレビ出演をしたり、何のために生きているのだろうかと考えてみると、お金儲けをしたいと気持ちよりも、「人の心を軽くしたい」「みんなを笑顔にしたい」という思いが最初に強く出るんですよね。それは、施設で働いた経験があるからだと思います。
芸能界は本当にさまざまな人がいるのですが、「こうしなきゃいけない」という決め切った目線で相手や物事を見るのではなく、自由に好きにやっていい。誰もが相手を尊敬して、尊重して、ありのままの姿を互いに認めること。それでいいと思いますし、それが「愛」で見る姿勢なんだと思います。

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スーパーヒーローであり、楽しい仕事

最近は、福祉の大学で福祉を学ぶ学生さんに向けた講演会や福祉関連のイベントにゲストでお声掛けをいただく機会もあり、僕の現場での経験をお話しています。
僕は福祉に関わる人を「人助けのスーパーヒーロー」だと思っているんですよ。「ありがとう」と自分で言うことはあっても、「ありがとう」と心からの感謝を人から言ってもらえる機会がこんなに多い仕事は、他にはないと思います。「人助けをしたい」とか「人のために何かやってみたい」と考えている人に合っていると思いますね。
それから、福祉の仕事はなぜか大変で辛いというイメージがついているように思いますが、大変なのはどの仕事でも一緒だと思います。

たとえば、ドライブが好きで自動車関連の会社に就職したとしても、その中でも大変なことはあるはずですよね。なので、講演会やイベントに登壇するときは、辛いのは誰でもどの仕事でも同じなので、「どれだけ楽しいのか」というのをまずは伝えるよう意識しています。

もちろん知識の習得や勉強も必要ではありますが、あまり深く考えすぎても良くないですし、「まずはやってみる!」くらいの気持ちで、良い塩梅で気楽に楽しむくらいの気持ちで福祉の仕事をやってみてほしいですね。

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「ありがとう」の言葉が 私の原動力に

日本福祉教育専門学校 介護福祉学科 1年生 学生

フィン・ティ・クイン・チャン

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